【紹介】
「あの世に行くまでヒトは創り出し壊し続ける」……谷川俊太郎
超高齢化社会とともに、アートにも「老人の時代」がやってきた。
若者よりも奔放に我が道をゆく、じいちゃん12人の自由すぎる創造。
挑戦的な企画で注目を集める「鞆の津ミュージアム」での展示を基に
取材・撮影して制作された、未来の芸術=シルバーアート(老人芸術)入門。
谷川俊太郎、伊藤比呂美、福住廉、櫛野展正の四氏より寄稿。
【目次】
芸術じいちゃんたち12人の作品と人生を収録!
長恵 段ボール箱に舞う天子が天国の扉を開く
軸原一男 90歳過ぎて増殖を始めた負けん気の王国
蛭子能収 空気を読まない言動の裏に秘められた宝
糸井貫二(ダダカン) 裸身で最前衛を走り抜ける伝説の芸術家
堀内辰男 エクセルを駆使して描く現代の浮世絵師
木下将之将軍 美しく歪む世界を司る妖精のような将軍
沼博志 謎すぎるオブジェで田園に亀裂を入れる
ドクター・中松 生死をかけた発明に挑むインベントール
城田貞夫 エロ仕掛けの水商売でカラクリ芸道をゆく
大野博司 ドローン技術を自学で先取した空撮の達人
小川卓一 石に美意識を刻み奉納する私設殿堂の主
堀尾貞治 色を塗り重ねて日常の中を無限に突き進む
【著者プロフィール】
鞆の津ミュージアム (トモノツミュージアム) (監修)
広島県福山市鞆の浦で築150年の蔵を改修し、アール・ブリュットに特化した全国3番目の美術館として2012年5月にオープン。これまで死刑囚の描いた絵画や社会の周縁で表現を続けている人たちに焦点を当て、挑戦的な企画を打ち出し続けている。