「表現は自由」……ですが、もはや原型をとどめていない、多種多様のタイプが増殖しています。
また服やマフラーを着せられ、お菓子や小銭などのお供物も置かれ、周囲には使い捨てカイロが散乱した状態にまでなっており、慰安婦像は「聖地」化していきました。
そんな前衛芸術の展覧会場の様になっていった、韓国各地の奇天烈な慰安婦像たちを日野健志郎さんが長期に渡って取材し、ほぼ網羅的に撮影しました。
※「ほぼ網羅的」なのは、今でもまだ増えているからです。
そして慰安婦像を色んなアングルで撮影しただけでなく、デザイン意図や住所、建立者、設置年などの詳細情報を徹底調査しました。
特に代表的だったり、奇抜な慰安婦像については、文章で評論しています。
韓国人を熱狂の渦に巻いた「慰安婦像」は、更に映画やマンガ、そしてVRやフィギュアまで作られていきました。
『慰安婦像大図鑑』では、そんなメディアミックス化していった、慰安婦像コンテンツもコラムで紹介しています。
また他にも「誤字だらけの日本語碑文」や「ミス慰安婦像」などといった切り口のコラムを多数用意しています。
これで慰安婦像の知りたかったことが全てわかると言っても過言ではないでしょう。
コロナ禍を経て、岸田政権、そして尹錫悦政権に代わってから、日韓関係にも雪解けムードが到来しつつあります。
韓国への渡航も平常化しましたし、慰安婦像を振り返るには良いタイミングかもしれません。
『慰安婦像大図鑑』では「慰安婦問題」の政治的争点や歴史認識については一切踏み込まず、「慰安婦像」を純粋に「美術品」として紹介しています。
A5判並製オールカラー224ページで、慰安婦像の魅力がギッシリ詰まったカタログのような造り。
韓国語の名称、ハングル記載の住所、地図なども掲載し、韓国現地で慰安婦像巡礼もできる様な仕様になっています。
なんだったら韓国人でも楽しめる内容です。