国産RPGクロニクル ゲームはどう物語を描いてきたのか?画像
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ISBN:978-4-7816-2214-9
出版社:イースト・プレス
著者:渡辺典明
出版年:2023/6
版型:四六判並製
ページ数:336
定価:1800円(税別)

※こちらは新本での取扱になります。

国産RPGクロニクル ゲームはどう物語を描いてきたのか?

商品説明
【紹介】
日本でRPGはなぜ人気をえたか。物語はゲームでどう表現されるようになったのか。
国民的RPG、ドラクエとFFの功績をあらためて徹底検証!
「国民的ゲーム」として、日本のカルチャーに大きな影響を与えているドラゴンクエストとファイナルファンタジー。日本ではRPGがなぜこれほど人気なのか。ゲームで物語はどう表現されるようになったのか。TBSラジオ『アフター6ジャンクション』でもおなじみ、元スクウェア・エニックスのプロデューサーで、気鋭のゲームデザイナーである著者が、ゲームシステム・世界観・制作体制に注目し、ドラクエとFFの功績をあらためて検証する。

●鳥嶋和彦さんが「ドラクエ・FF誕生の時代をかたる」ロングインタビュー収録!
●TBSラジオ「アフター6ジャンクション」人気特集シリーズ「国産RPGクロニクル」書籍化!

ライムスター宇多丸さん(ラッパー/ラジオパーソナリティ)
「ドラクエ・FF弱者の私でも(笑)しっかり超絶、面白いッ!」
佐久間宣行さん(テレビプロデューサー)
「夢中になったゲームの歴史は僕らの人生の歴史でもある。ずっと読み続けたい本だ!」

【目次】
はじめに
ゲームって何なんだろう?
本書について
なぜ、いまドラクエ・FFを語るのか
オタク的想像力の中心
異世界≒ゲームの世界
和製西洋ファンタジーを作ったRPG

第1回 ファミリーコンピュータ時代編
1 RPGの誕生と黎明期
テーブルトークRPGからはじまる
コンピューターRPGの誕生
PLATO文化圏から生まれた『ウィザードリィ』
ひとりのクリエイターがつくりあげた『ウルティマ』
国産RPGの登場

2 ドラゴンクエストの誕生
ドラクエによるRPGのポップ化
ドラクエのライバルたち
エニックスはゲーム会社ではない?
エニックス製の自動寿司握りマシン?
中国で丸大豆醤油を普及させるプロジェクト
在野の才能をつれてくる
新卒がいきなりゲームプロデューサー?
堀井雄二と中村光一
『ポートピア連続殺人事件』の発売
RPGへの準備
すぎやまこういちからのハガキ
異端の編集者、鳥嶋和彦
マニアのホビーから国民的エンタメへ

3 ファイナルファンタジーの誕生
学生ベンチャーとしてのスクウェア
ファミコン業界に進出
「ファイナルファンタジー」というネーミング
カッコよさ重視がFFらしさ

4 ゲームシステムから読み解く両シリーズの思想
あえてシンプルを選択した初代『ドラクエ』
3人パーティーの『ドラクエ2』
職業選択の自由を実現した『ドラクエ3』
最初から「全部のせ」の初代『FF』
毎回システムを変えていく『FF2』『FF3』

5 ドラクエ、FFは何を物語ったか
完成度の高いサーガ「ロト3部作」
スクラップ&ビルドを繰り返すFF

6 イラストと音楽で比較するドラクエとFF
ポップな鳥山キャラクター、格調高いすぎやまサウンド
ミステリアスな天野イラスト、内省的な植松サウンド

7 世界観をあらわす数字のケタ
3ケタのドラクエ、4ケタのFF
ボードゲームとも通じるドラクエのゲームデザイン

8 ドラクエ、FF両シリーズの個性とは

第2回 スーパーファミコン時代編
1 国産RPGブームはなぜおきたのか
ゲームクリアとエンディング
「ゲームのウデ」関係なく遊べるRPG
「エンディング」がゲームに「物語」をもたらす

2 国産RPGの「カンブリア爆発」
ゲームの量産とその持続
RPGはキャラクターが成長するゲーム
物語がゲームプレイの動機に
RPGのカンブリア爆発
エニックスとスクエアも第2、第3のシリーズを擁立

3 多様な物語形式を実験するドラクエ
キーワードは「脱・勇者」
ドラクエ版アベンジャーズ『ドラクエ4』
人の一生を追体験する『ドラクエ5』
「ゲームの主人公とは何者か」を問う『ドラクエ6』

4 スーファミとFFの幸福な出会い
万能ハードではなかったスーファミ
大作感のあるゲーム向きだったスーファミ

5 青春群像劇としてのFF
ウェット&シリアスなFFシリーズ
自分探しの物語『FF4』
世代を超えた継承の物語『FF5』
トラウマ克服の物語『FF6』

6 ドット絵がいいと感じるのはノスタルジーなのか
スーファミにおけるグラフィック表現
「あの頃のドット絵が最高」は単なるノスタルジーなのか?
「つたなさ」が体現するもの

第3回 プレイステーション時代編
1 販売本数の推移で見るドラクエとFF
次世代ハード戦争のゆくえ
ファミコン時代のドラクエとFFはライバル?
スーファミ時代に飛躍したFF
PS時代の覇者は?
海外市場でのドラクエとFF

2 躍進するFF
『FF7』の革命その①「全編3DCGによる初の大作RPG」
信じられなかったフル3DCG
『FF7』の革命その②「アニメカルチャーとの接続」
「エヴァ」の同時代的影響
『FF7』の革命その③「サイバーパンクSF的世界観」
日本人がソニーハードで作るサイバーパンクSF
さらなるメジャー大作路線『FF8』
システムはマニアックに進化
原点回帰の『FF9』
FFに期待される像との乖離
命とは何かを問うストーリー

3 混迷するドラクエ
王座は安泰と思いきや……
老舗の味と最新ハード
的確だが損なグラフィック
ドット絵をアニメーションさせる労力
PSの性能のどこに注目するか
仲間会話システム
早すぎたオープンワールド
フランチャイズ展開は好調

第4回 プレイステーション2時代編
1 エニックスとスクウェア、まさかの合併
合併発表、そのとき……
異なる企業文化の交流
なぜ2社は合併したのか?
エニックスの悩み
スクウェアの悩み
合併により弱点を補い合う

2 より「映像メディア的」になっていくFFシリーズ
3DグラフィックRPGの完成形、『FF10』
『FF10』の語るもの
主人公とプレイヤーの距離感
もうひとつの可能性『FF12』
戦記物としてのFF

3 新しいドラクエ像
3Dドラクエの金字塔『ドラクエ8』
レベルファイブとトゥーン・シェード
フル3D路線の副産物
海外版のスーパーハイテンション

第5回 プレイステーション3とニンテンドーDS時代編
1 困惑の『FF13』
困惑ポイントその①「ファブラ ノヴァ クリスタリスって何?」
共通の神話とは自社製エンジン
会社の都合をロマンチックに表現
10年かけた『ファブラ ノヴァ クリスタリス』
困惑ポイントその②「飲み込みづらすぎるストーリー」
独特のネーミング感覚
困惑ポイントその③「奥スクロールRPG」
『FF13』の真価は戦闘システムにあり
戦況をひとつ上から眺める「監督視点」
戦闘にドラマ性を導入する
「線的なRPG」の洗練

2 新しい時代の準備をした『ドラクエ9』
携帯ゲームとオンラインゲームの時代
ニンテンドーDSの大ヒット
勇気ある決断
セミ・オンラインゲームとしての『ドラクエ9』
「まさゆきの地図」
一見無意味な仕様が共有体験を生み出す
ちょうどいいストーリー

第6回 プレイステーション4時代編
1 旅の経験をきわめるFF
『FFヴェルサス13』はどこへいった?
「世界は常に変化する……」
亡国の王子ノクティス
感情移入しづらい主人公
「視点」で愛しくなるキャラクター
人生における最初で最後の旅
オープンワールドとメタAI
RPGにおける仲間とAI
人間らしくふるまう仲間
旅の体験は振り返ることで強化される
ゲーム史上最高クオリティのおにぎりCG
すべてのRPGは「旅の物語」である
旅の過程を楽しむRPG

2 王道をきわめるドラクエ
「みんなが望むドラクエ像」にこだわる
3種類のグラフィック
直球王道の英雄譚
ドラクエの「過去改変願望」?
2つのドラクエらしさ

インタビュー 鳥嶋和彦さん
「あのとき、RPGならマンガとは異なる、
まったく新しい物語体験を生み出せるという感覚があったんだよね。」
ゲームとの出会い
『ドラクエ』プロジェクトのたちあげ
メディアミックスへの考え方
マーチャンダイズを学ぶ
遊びながら作った『ドラクエ』 
FF坂口博信との出会い
『FF5』制作時のアドバイス
『クロノ・トリガー』を作ったわけ
『クロノ・トリガー』の続編がでなかった理由
「Vジャンプ」でやりたかったこと
ゲーム業界に関り続けたらやりたかったこと
これからゲームはどうなっていくか

おわりに
これからのドラクエとFF
いまRPGが存在する意義
「誰でも遊べるゲーム」の夢

主要参考文献

著者プロフィール
渡辺範明  (ワタナベノリアキ)  (著/文)
渡辺範明(わたなべ・のりあき):スクウェア・エニックスのゲームプロデューサーを経て、現在、ドロッセルマイヤー商會代表取締役。創作ボードゲームと雑貨をあつかうネットショップ「ドロッセルマイヤーズ」を経営するかたわら,アナログゲームを中心にさまざまなタイトルを手がけるゲームデザイナー&プロデューサー。
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