紹介
あのアニメ映画のおもしろさを徹底解明!「いわゆる大作」の魅力を掘り下げながら、「これこそは」という隠れた名作や小作品も紹介。脚本家やクリエーター、マンガ家などの創作の担い手から見たアニメ映画の魅力にも迫る! いま見るべきアニメはこれだ!
目次
はじめに 川上大典
第1部 アニメ映画を楽しもう!
第1章 アニメ映画は社会を映す鏡――キャラクターの純粋さと社会へのメッセージ 川上大典
1 『魔女の宅急便』
2 『千と千尋の神隠し』
3 『コクリコ坂から』
4 『崖の上のポニョ』
第2章 世界のなかの日本アニメ 小張アキコ
1 宮崎駿はなぜ愛される
2 アニメの王道ディズニーの世界
3 日本アニメが向かう先
4 最強アニメの条件とは
5 日本アニメの可能性
第3章 少女は世界を変える――隣の〈魔法〉少女たち 須川亜紀子
1 想像の〈魔法〉――『マイマイ新子と千年の魔法』
2 生きるための〈魔法〉――『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』シリーズ
3 忘却の〈魔法〉――『かぐや姫の物語』
4 飛翔の〈魔法〉――『サカサマのパテマ』
第4章 悪の美学――敵が強くなければヒーローは輝かない 武田かおり
1 『機動警察パトレイバー THE MOVIE』――神と呼ばれた男の純然たる悪
2 『サムライチャンプルー』――主人公だけど悪
3 『パプリカ』――魔界と通じた最凶の敵
4 『伏 鉄砲娘の捕物帳』――生まれながらに悪とされた悲劇の犬士
第5章 すべてはここから始まった!――映画としてみる『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ 大澤良貴
第2部 作る側のネライと舞台裏
第6章 『神霊狩――GHOST HOUND』回想 小中千昭
1 『神霊狩』の始まり
2 舞台設定/シナリオハンティング
3 アンチ・ジャンルへの模索
4 作品の音像
5 演技者たち
6 シナリオ展開
7 リアルであること
第7章 極私的『ヱヴQ』――アニメとゲームのはざまで 飯田和敏
1 『3nd impact』
2 友人ぺら君と『Q』公開直前の事前予想
3 『Q』を友人たちと鑑賞した直後、劇場真下のファミレスで
4 帰りの車中、おしゃべりは続く
5 『Q』鑑賞体験の翌日、チャットで
6 それから二年後
第8章 クリエーターはなぜ『天空の城ラピュタ』を仰ぎ見るのか? 大井昌和
1 不朽性を説明する敷衍性は鑑賞者が人間であるかぎり構図にある
2 『天空の城ラピュタ』の呪い
第9章 アニメーションスタジオ・ケージに見たもの 平田研也
参照資料一覧[映画/テレビ番組/書籍/音楽/その他]
おわりに 川上大典
著者プロフィール
川上 大典 (カワカミ タイテン) (編著)
1980年、鹿児島県生まれ。ゲームシナリオライター、プランナー。セガ第一研究開発本部。『DESIRE』(シーズウェア)、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(エルフ)などの作者・梅本竜氏に師事。児童文学同人誌「鬼ヶ島通信」第42号でエッセーが入選。編著に『ゲームシナリオを書こう!』(青弓社)。